世羅邦春氏は、新堀芸術学院の上越校（製作学部卒業生第一号）で野上三郎氏のもとでギター製作を学び、独立してギター製作家として広島県で工房を構えました。いっさい機械を使わず完全手工製作ギター製作により、新堀メソードのアルト、プライム、バスなどの各種ギターを製作しています。 出品のギターは世羅氏が1993年に製作した大変珍しいコントラバスギターです。おそらく合奏用の特注製作品と思われます。 材料のトップは杢目の詰まったシダー単板、サイドとバックは柾目の美しいローズウッド単板、ネックは硬いマホガニー、指板は漆黒のエボニー、ブリッジは柾目のローズウッドのようです。また、音色は、コントラバス特有の極太弦により、一音一音が腹の底にズシっと響く低音豊かなギターです。 経年により、全体的にキズや打痕やクラックが多く、前のオーナーが自ら塗装修繕しています。また、ネックは目視でストレートですが、弦のビビリ防止のため、ネックをやや斜めに仕込んで、ボディに上の指板がややレイズドフィンガーボードのようにして、弦高が高めになるよう設計されています。また、バインディングには緑の染木を挟んで美しく細かい造りが施されています。 試奏用の弦が張ってありますのですぐに試奏していただけます。1弦は通常の3弦を代用していますので、演奏される前には正規弦に交換をお願いします。 ギター愛好家の皆さまには、世羅氏が心血を注いで製作した、ズシっと響く低音が魅力のとても珍しい、世羅邦春コントラバスギター、1993年オール単板、をどうぞよろしくお願いします。 全長：111.5センチ 弦長：75.1センチ 弦高：約5.2ミリ　12フレット1弦 　　　約6.5ミリ 6弦 ナット幅：約5.2センチ ボディ幅：約10.3センチ プチプチで巻いて段ボールで補強して梱包します。安全にお届けします